剣8

Rider Waite Tarot 剣8は、赤いドレスの女性が、目隠しをされて縛られて、剣に囲まれてるカード。おまけに足元は、ぬかるんでどろどろや。

絶体絶命、どこにも逃げ場なしって見えるけど・・・、よう見たら、下半身は縛られてへんし、彼女を囲んでるはずの剣かって、隙間があいてて、そこから、逃げ出せそうやで。

タロットカードの中には、身動きが取れない、とか、まわりがよう見えないってイメージのカード、結構あるように思うけど、ほんまに、身体が縛られてたり、目隠しされたりカードって、意外に少ないんや。

あの悪魔のカードかて、人が鎖につながれてるけど、首のところなんかずいぶんゆるやかで、外そうと思ったら、簡単にはずれそうやで。ほな、自分の意思で、つながれてるんかいな。

見えてないって言っても、実は、自分から目をつむってたり、もう、これ以上、見たくないって、顔を手で覆ってたりな。

そやそや、剣2は、ほんまに目隠ししてるけど、これは、むしろ、余計なもんを見て惑わされへんためって感じやな。

そしたら、剣8の彼女は、自分から目隠しをしたんやろか、それとも、誰かが彼女をだまして、目隠しをさせたんやろか・・・。

どっちにしても、目隠しをしてると、目の前のもんが見えへんけど、それって、ちゃうふうに考えたら、自分の心の中をじっくり見れるってことなんかもな。
身の回りのただ騒々しいだけの情報やのうて、ひとり静かに自分を見直して得られるもんに、現状打破のヒントがあったりして。

彼女の赤いドレスは、まぶしいばかりの情熱の象徴。
一度、囚われて、悩み、迷った後、もう一度、駆け出していく彼女のドレスは、より一層、鮮やかかもな。

もう、あかん。どうしようもない・・・
そんなふうに思えてまう時は、だまされたと思って、目を瞑ってみたらどやろ。
何も見えないはずの中に、見えるものがあるかもな。

赤いドレスをまとった彼女には、取り囲む剣やぬかるんだ道をものともしない力が眠ってるはずやからな。

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