氷室冴子 さん

1957年1月11日生まれ

KNeko;おばちゃん、小説家の氷室さんやよね。占ってくれるん?ありがとう。

おばちゃん;あぁ、訃報に接した時は、ショックやったなぁ。おもろい小説、書く方やったのに、この頃、作品が出えへんなぁと思ってたら、旅立ってしもたなんて。

KNeko;そやなぁ。漫画化された「なんて素敵にジャパネスク」とか、面白かったなぁ・・・。
あれ!?やぎ座生まれで、太陽と水星がコンジャンクションなんや。実は、真面目な優等生、って感じやねぇ。そういえば、氷室さんって、女子大生時代は、ものすご真面目に純文学を研究してたはったんやって。

おばちゃん;やぎ座は、社会的な秩序や組織が完成するとこを司るって言われててな、社会において、自分がどうあるべきかって、どこかで意識してるってとこ、あるんや。そやから、現実的に物事を把握するんが得意で、規範や常識にそって行動しようとするタイプも多いんや。やっぱり、優等生ってイメージでは、12星座で1、2を争うかなぁ。

KNeko;そんで、月が同じ土のエレメントのおうし座なんや。生まれた時間によっては、太陽&水星とトラインかぁ。

おばちゃん;あぁ、おうし座の月は、とても安定した、でも、決して冷たいわけやない感情を授けてくれる位置って言われるなぁ。心地よさに対する感覚が鋭敏やから、実用的やけど、ほんまにええもんを見抜く目を持ってるちゅうか、日用品にこそ、品質のええもんを使おうとするとこがあるなぁ。
ともあれ、この太陽と月の組合せは、現実的で落ち着いた、そやけど有能な人柄を感じさせるで。

KNeko;・・・。おばちゃん、そろそろ、なんちゃって!とか言わへんのん!?

おばちゃん;わっははは。先に、KNekoちゃんの方が、辛抱たまらんくなったんか!
そやけど、今、言ったことも、氷室さんの本質ではあるんやで。芯は、ものすご真面目でちょっぴり冷徹なぐらい現実的に物事を見る人や。そんで、それが、小説を書くちゅう地道な努力を強いられる仕事には、ものすご生きてたとは、思うんや。きっちりと資料を集めて、積み重ねてきたもんが、しっかり仕事に生きるタイプな。

KNeko;おばちゃん、・・・とは、思うんや、なんでしょ。

おばちゃん;ははは、KNekoちゃんがお待ちかねやから、先を急ごうか。
でな、そうでありながら、それとは、全く違う面を持ってたんやろな。氷室さんって、その絶妙なバランスの上に立ってたんかも。二面性って言ったらそれまでやけど、とにかく、この両面は、おなかにずんとくるような独特の存在感を感じるで。

KNeko;だって、この金星や火星、ただもんやないもん。

おばちゃん;あんた、わかってんのやったら、最初から、言いや。

KNeko;ほな、そうさせてもらうわ。
まずは、いて座の金星やけど、未知のものにこそ魅力を感じて、そこに壁がないかのように、手を伸ばし追いかけてくような感じがあるやん。ちょっぴり、危なっかしく見える時もあるけど、なんで、この人は、こんなに身軽に、飛び出していけるんやろって、感じな。

おばちゃん;うんうん。

KNeko;しかも、物事の拡張していく木星とスクエアで、爆発的なエネルギーの星、冥王星とトラインなんてアスペクトまで持ってるから、さらにスケールアップや。
こういう人が、これ、面白そうって思って、一旦、ギアが入ったら、周りのもんは、ただただ、目を点にして、見てるしかないってふうやで。

おばちゃん;確かに、確かに。おまけに、火星もパワフルやしな。

KNeko;そうなんや。なんてったって、おひつじ座の火星で、ルーラーや。燃える星、火星の本領発揮ってとこやで。荒々しいまでの、行動力、決断力の持ち主やろな。この火星と金星、見てると、怖いもん知らずちゅうか、何が起こるかわからんからこそ、ハートに火がついて、飛び込んでいくってパワー感じるわ。なんか、氷室さんの描くヒロイン像に近いもんあるなぁ。やっぱり、ヒロインは作者の分身なんか・・・。
そやけど、この火星と太陽&水星、かなりタイトなスクエアなんやね。う~ん。

おばちゃん;でも、そのアスペクトって、最も端的に氷室さんを示してるような気がするで。

KNeko;そ、そうなん。私、実は、スクエアって苦手なんや。一方の星がもう一方の星の動きを邪魔してまうようなとこ、あらへん?

おばちゃん;うん、昔は凶座相と言われてた、緊張関係をはらんだアスペクトで、違った質のもんが、ぶつかり合うかっこや。そやけど、そのぶつかり合いから、普通では考えられないようなパワーが出て、新しい次元のもんを生み出したりするんや。
やぎ座の太陽も、おひつじ座の火星も、それぞれもんのすごい力強さを持った星同士やから、これのぶつかり合いから生まれてくるもんは、とんでもないもんなんやろな。もちろん、それを扱う本人は、その危ういバランスを取るために、矛盾や葛藤を経験していくことになるんやけどな。

KNeko;現実的で努力家の自分と、怖いもん知らずのパワー撒き散らしの自分との間で、あっちいきこっちいきするって感じ?勢いにまかせて走ってしもたように後から感じて、いろいろ思ったり、積み上げたもんが突然、ありきたりでつまらんもんに思えて、ぶっこわしてしもたり?

おばちゃん;うん、そうやろな。そやけど、そこをくぐりぬけてきたもんは、両方の星の強みを兼ね備えた特別の輝きを持つはずや。
氷室さん、みずがめ座&天王星、水のエレメント&海王星のいずれの要素も希薄で、並外れたインスピレーションや奇抜な発想を授かった・・・ってタイプやないんや。なんちゅうか、冒険心とエネルギーの星のしでかすことを冷徹に見ていたやぎ座の星が作品の骨組みを作ってたって感じするんやなぁ。

KNeko;そっか、言われて見たら、実体験や古典からヒントを得た作品、多いような気がするなぁ。

おばちゃん;まるで違った特性の星を抱えて、それを操りながら、作品を生み出して、人生を駆け抜けて行きはったんかな。

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