ハリー・ポッターとタロットカード

実はな、私、あのJ・K・ローリング さんのハリー・ポッターシリーズのファンなんや。そやから、ハリー・ポッターのタロットネタを探すという無謀なことをしてみよ、おもてな。

「無謀」ちゅうんは、本を読んでる方は知ってるやろけど、物語中で占いは「魔法の中でも一番不正確な分野」ってなっててな、しばしば、ちょっとしたジョークの種にされてるんや。

占い学の授業のたびに先生から不吉なことを言われて(しかも当たらないと評判)、へきへきしているハリーが、自分の1ヶ月間の運勢を予言する星占いの宿題に、咳がひどくなるとか、大切な物をなくすなんて、これでもか、これでもかと、わざと不運なことを書き連ねるシーンなんか笑わしてくれるしな(おばちゃん占いでは、そんなことはしません。念のため)。

でっ、これは、タロットのことだな、というのが出てくるのが、6巻の終わり直前。例の占い学の先生が、何度占っても「雷が落ちる塔」のカードが出てくるので警告するのに、ダンブルドア校長は自分の占いをとりあってくれない、というようなことを言うシーン。

このカード、「塔」のカードやろな。そんで、まさにそのイメージどおり、その直後、偉大なる魔法使いでハリーにとっては大きな存在であるダンブルドア校長は、学校の塔の所で、しかもハリーの目の前で命を落とすことに・・・。

そんで、その死が、このシリーズ全体のクライマックスへの流れを一気に加速させていくんや。ダンブルドア校長の庇護の下にあった平和な学校生活は崩れ去り、ハリーは一人の魔法使いとして宿敵に向かい合う・・・という所から、最終巻は始まって・・・。

クライマックスへの扉を開ける「塔」のカード。全て破壊しつくされた状況から、生まれてくるのは何か・・・。

それから、魔法使いを象徴する「杖」。物語中では、魔法使いが杖を選ぶのではなくて、杖が魔法使いを選ぶ、なんて書かれてたりするけど、原文では、この「杖」、「wand」になってるんやなぁ。タロットの「棒」と同じ言葉。

そやから、のエースのは、ただの棒じゃなくて、魔法の杖。これを握った手は、無限の可能性を秘めてるんや。そして、魔法使いであるということを知った少年が、初めて自分の杖を握るところから、全ての物語が始まるちゅうのんはどうやろ。

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