棒10は重荷のカード。
人の一生は 重荷を負うて、遠き道を行くがごとし 急ぐべからず ~徳川家康
う~ん、ここは、日本中の乙女(心が乙女の人を含む)のための占いサイトやから、スカーレット・オハラの方が、ええやろな。
つらい重荷をはこぶのも、もう二、三日の辛抱よ
軽くはならぬ荷物なら 重い軽いがなんであろ
よろめきながらゆく道も もう二、三日の辛抱よ ~「風と共に去りぬ」より
スカーレットが、産後間もないメラニーやその赤ん坊、自分の小さな子どもを連れて、戦火の中、命がけで、故郷を目指すとこで、彼女の頭の中に浮かぶ歌詞なんや。
そやけど、事態は、ほんまは、「もう二、三日の辛抱」などでは、のうてな、敗戦という過酷な状況下で、これからの彼女には、生き抜くために戦い続ける他はないんや。そやけど、まだ、スカーレットはそのことを知らない・・・。
ところで、Rider Waite Tarotの棒10の人は、腰を曲げ、頭をつけて、ただただ、棒を運んではる。
彼が向かってる先には、緑に覆われた美しい街が描かれてるから、棒を運ぶことは正しいことなんやろな。
ひょっとしたら、彼は、人として、この棒は運ばないとあかんのや、と心に決めて、運び始めたのかもな。
そやけど、今の彼には、向かうべき街は、全く目に入ってへん。
運ぶだけで、いっぱい、いっぱいで、頭を上げることすら、でけへんでいるんやから。
他のことは、もう、何一つ、考えられへんのかもな。
こういう時は、やっぱり、「まずは、一度、荷物を降ろしてみ」、や。
「無茶をするな、なんて、無茶なことを言わんといて。私の立場、わかってへんのか」ってお叱りの言葉が飛んできそうやけどな。
でもな、「こうこうこういうことがあってな、もう、ほんま、かなんわ。」そうやって言葉に出してみるだけでも、ええんとちゃうか。
「そりゃ、大変やなぁ。身体に気をつけて、がんばりや。」って返事は、心を少し和らげてくれるかもな。
それに、ひょっとしたら、「私の親戚に似たような目にあった人がいて、その時は、こうこうこんなふうにしたんや。」って話が、聞けるかも知れへんで。
そしたら、それをもとに、ネットで情報を求めたり、市役所の窓口で相談したりってことにもつながるかも知れへんで。
一人で、ふらふらになりながら、棒を運んでる、ちょっとその状態をチェックしてみてな。
いっしょになって、その棒を運んでくれる人、ほんまにいてへんのか。
そもそも、ほんまに運ばなあかんもんなんか。
それは、ばらばらのままで運んでた棒を結束して肩に載せることなんかもな。
運ぶのは同じでも、だいぶ、楽になるやろし、周りの様子も見渡せるようになるで。
ほんまにそれが「軽くはならぬ荷物」やとしても、顔を上げて、前を見ることができるなら、スカーレット・オハラみたいに雄雄しく、「Tomorrow is another day !」って言ってのけることもできるんかも知れへんで。
他のカードの話も読みたい方は、ここからどうぞ
棒 | 聖杯 | 剣 | 金貨 | 大アルカナ |