「金貨」~金貨10

タロットの「金貨」って、自分が汗水たらして得たもんちゅうイメージあるなぁ、なんて書くと
「そら、お金やから、当たり前やろ!」って、突っ込みが来そうやなぁ。

そやけど、日頃の努力が認められて、昇格するなんて場合の役職とか、
「こういう話やったら、あの人に相談してみたらええで」って、周りから思われるようになる・・・
信頼とか、信用とか、経験とかも、タロットの「金貨」なんとちゃうかなぁ。
評価って、必ずしもお金の形で、けえへんもんやからな。

お給料は安くても、役職はぺーぺーのまんまでも、職場のみんなから一目置かれてたら、あんたは、ぎょうさん「金貨」を持ってるんやで。
そんで、その「金貨」もお金と同じで、いろんな使い道があるやろ。
あんたやからこそ言える意見を言って、職場を(影から)動かすこともできるはずや。もちろん、ええ方にも、悪い方にも・・・やけどな。

「金貨」って、自分がこんだけのことをしてきましたちゅうのんより、それを他の人はこう見ましたってとこに重心のあるスートなんかもな。成果を意味するスートでもあるからな。

そやから「金貨」って、自分の中の何かを切り売りして、生活の糧に換えていくちゅう、仕事の場面と密接に関係するカードなんやなぁ。
ここでいう仕事は、いわゆる会社で働いて収入を得るってだけやないで。
自分の「金貨」を家族のために使うなら、家事やろし、自分の「金貨」を他の誰かのために使うなら、ボランティアってこともあるやろ。
うん、そやから、仕事ちゅうより、社会って言った方がええかもな。

ところで、タロットの大アルカナって、愚者が魔術師さんの1番目のカードから、世界の21番目のカードまでを旅してるんや、って言われたりするやろ。
星占いでは、12星座は、おひつじ座に始まり、うお座に終わるかっこで、らせん状に旅をしてるんやって言われたりするやろ。

タロットの4つのスートの中では、一番、「金貨」のエースが2から10まで、旅をしてるんやなぁって感じせえへんか?

「金貨」の旅の終着点の金貨10は、Rider Waite Tarotでは、ちょいと変わったデザインになってるんや。
人間が主人公のようで、主人公やないんや。
男の人や女の人や、子どもや老人や、犬まで描かれてるけど、これは、みんな背景で、主人公は、「金貨」そのもの。

まだ、駆け出しのもんは、それぞれの道で、どうやって「金貨」を得るんかって必死で
「金貨」をある程度、、手にすることができるようになったもんは、自分の手にした「金貨」を自分のためだけでなく、いろんなふうに使うようになって
いろんなふうに「金貨」はめぐり、全ての人が穏かに暮らしていける・・・
今はまだ、守られてるもんも、いつかひとり立ちして、誰かを守るようになって
社会での立ち居地は、少しずつ変わっていったとしても・・・

これって、「金貨」の理想の行き着く先なんかなぁ。

そやから、金貨10のカードは、ちょいと世界のカードに似てるんかもな。
どっちも、長い旅の終着点。
現実の局面を描いたちゅうより、理想郷を描いたカードの1枚なんかもなぁ。

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