棒3

舶来の品なんて言葉は、ほとんど聞かへんようになったけど、遠い国からやってきたもんは、それだけで憧れやった。

今は、海外旅行のお土産をもらうことも、そんなに珍しいことやのうなったけど、初めて海外のブランドの香水やらチョコレートやらもらった時は、ほんま、どきどきしたで。

包み紙ひとつでも、見慣れたものとはまるでちごてたし、外国のコインやら、新聞紙やら、絵葉書やら、どんなもんも宝物みたいやった。

ほな、南蛮貿易で金平糖を初めて手にした戦国武将たちは、何を思ったんやろ。

昔、昔から、海を行く船や港は、新たな文化との出会いや富の象徴や。

そやから、棒3の海は黄金色なんやろか。

新たな文化との出会いには、どきどきと不安が交じり合うもん。
向こうから、いらっしゃいって歓迎してくれることもあるけど、あんた、なんやのん!って拒絶されることもある。
どっちか一方、ちゅうより、その両方が混じってることもあるなぁ。
すごいなぁ、面白いなぁって思ったり、私って、やっぱり、よそもんなんやって痛感したり。

海外に行くときは、言葉を学んでから行くように・・・って、まぁ、当たり前ちゅうたら当たり前やけどな。
相手と意思疎通ができるように、そんで、相手の懐に入れるように。

そやけど、専門家同士が、お互い語学は得意やないのに、技術を通じて、じかにやり取りして、びっくりいした・・・って通訳の人が言ってたことがあったなぁ。
トイレはどこ?も通じへんのに、土木技術の話はできるんやて。
何かに秀でること、何かに情熱を持つことは、それだけで、通じることなんかもなぁ。

そしたら、逆に、自分の小ささを感じることも・・・。

相手のやり方・考え方には、自分と同じやないとこもある。
そやけど、相手とそっくり同じにならんでもええ。
相手は相手、自分は自分のまま、まずは、にっこり笑って挨拶して、いろんな話をしてみよや。

そうやって、いろんな物が行き交っていくんやろ。

港は、交易や交流の象徴や。 あこがれ一つで港を目指した日は、多くの経験を経て、どこにつながっていくんやろな。

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