コロナ禍の中で~隠者のカード

大地震に会った時、心に浮かんだのは、塔のカードやったけど、コロナ禍の中、今、浮かぶのは「隠者のカード」やわ。

灰色の背景は、世界中を覆っている重苦しい空気みたいやし、彼がたった一人でいるんは、多くの人とワイワイやることと真逆の境遇を示してるみたいや。
彼は、年老いた姿をしていて、この苦境を解決するのは、俺や!ってばかりに胸をはることはなく、静かに小さなランプを掲げてる。
その光には、世の中をぱあっと照らすほどの力はなく、将来の見通しもやっぱり闇の中や。
そやけど、その小さな光は、きっと、今日一日をなんとか過ごした、どこかの誰かのところに届き、ひと時、その人の心を暖めるんとちゃうやろか。

今夜、静かに眠りにつけますように・・・明日、穏やかに目覚められますように・・・
そして、いつかきっと、この闇が消える日がやってきますように・・・

あんたにとっての隠者のランプは、何やろな。

今、そこかしこで見かけるアマビエさんの絵も、そうかもな。中には、アマビエさんをかたどったおいしそうなお菓子を作る人までいてて、見ててほっこりするで。
ベランダに出て、夜空を見上げることやら、花を見て、季節の移り変わりを感じたりすることもそうかもな。
いつか、また、劇場や映画館、スケートリンクに行って、大好きなあの人に歓声を送る日が来ることを思い浮かべることもかな。
今は離れ離れのあの人と、いつか、また、おいしいもんでも食べにいこ、そんで、どんな服を着ていこか、どんなおしゃれをしてみよか、って思い浮かべることかもな。

みんな、背中にいろんなもんを背負って歩いてるんやろけど、苦境にあると、背中の荷物は、ますます重く感じられるなぁ。

細々と占いをしてきたけど、縁のあった方の中には、海外で一人暮らしてた人、知的障害のある息子さんを育ててた人、同居の家族との折り合いに悩んでる人・・・いろんな人、いてはったなぁ。みな、どないしてはるんやろ・・・。

今、私の周りにも、徹底的に対策をしても感染のリスクをゼロにすることはできない中で、障害者の作業所や高齢者の施設で働いてる人、いてはるで。そういう施設が閉まってまうと、そこを頼りにしてる人の生活が苦しくなるって言って、な。ぎりぎりの中のぎりぎりの決断なんやろな。

他にも、生活必需品をみんなに届けるための運送の仕事をしてる人、お店でレジを打つ人、ごみの収集やライフラインに携わる人、もちろん、医療関係の人・・・

そして、そうやって働く人を見守る人・・・

また、反対に、これまでの自分の生活基盤や収入が危うくなってる人・・・

さらに、自分の健康状態から、人一倍の感染の恐怖と戦わざるを得ない人・・・

今、実際に、病と戦ってる人・・・

そして、その人のために祈る人・・・

どうか、全ての人に、隠者の掲げるランプの光が届きますように

他のカードの話も読みたい方は、ここからどうぞ
聖杯金貨大アルカナ
タイトルとURLをコピーしました